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写真部の人間

Mamiya 6 Automat; あえてフイルムカメラを手に

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 先日Twitterでも投稿した通り, 先輩に教えてもらったカメラ屋でMamiya 6 Automatをゲットしました.

 本当は軒先に山積みになってる500円のジャンクカメラを買って修理して使おうと思っていたのですが, ショウウィンドウに飾ってあったMamiya 6を見て衝動買してしまいました. シャッター全速快調, 蛇腹穴なし, レンズカビなし.

1年半ぶりの邂逅

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 中判(フイルム)カメラを使うのはこれが初めてではなく, 高校生の頃まではちょくちょくですが使っていました. その時はプアマンズ・ハッセルことゼンザブロニカ S2ミノルタ セミPでした.

 ゼンザブロニカについては, レンズ(Nikkor)もボディもしっかりした作りでしたが如何せん重すぎて(もともとスタジオ撮影用ですし), お散歩に持っていくのには向いていないのと, 若干フイルム送りに難ありで実家においたまま.

 ミノルタ セミPはセミ判とはいえコンパクトなボディで, カバンにも難なく入って便利だったのですが, これは高校の先生からお借りしていたものだったので, 卒業と同時に返却.

 結果, 一人暮らし用の小さな冷蔵庫に120フイルムの未開封の箱が沢山という状態が1年以上続いていました.

 そのフイルムたちを処分使い切るためにも, もう一度中判始めてみようと思います.

Mamiya 6; フォールディングカメラ

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 Mamiya 6はフォールディングカメラの一種です.

 フォールディングカメラというのは, レンズとボディを蛇腹で接続し, 携帯時には折りたたんでコンパクトにできる仕組みのカメラのことです. 戦前, まだ一眼レフが台頭していない時期にはポピュラーなカメラでしたが, その後のレンズの多群多枚化や各種の自動化には対応しきれずに, 60年代にはあっさりとなくなってしまいました.

 「Mamiya 6」で検索すれば, すでにたくさんの紹介記事が見つかると思いますが, Mamiya 6は独自の発想でそれまでのフォールディングカメラには無い仕組みが採用されています. その一つが「セルフコッキング」.

 上に述べた通り, フォールディングカメラはカメラボディとレンズ(シャッターもレンズ側についている)が別れていて, ほぼ独立した作りになっています(それ故レンズ, シャッター, ボディなどの部品を買い集めて, 組み立てる小さなカメラ会社も多く存在していたようです). その為フイルムの巻き上げとシャッターチャージは別々に行わないといけないのが普通です. ミノルタ セミPもそうでした.

 しかし, Mamiya 6 automatはレンズカバーの部分でうまくボディとシャッターが繋がっていて, フイルムの巻き上げを行うと自動的にシャッターチャージも行われる仕組みになっています. 言葉で説明するのが難しいのですが, フイルム巻き上げノブを回すとシャッター部分のパーツがシャッターチャージレバーを動かして, シャッターチャージも行ってくれます).

 それ以外にも, フォーカシングを, レンズを前後に動かして行うのではなく, ボディ内のフイルム面を動かすことによって実現しており, レンズをいじらずに, ボディ側でフォーカシングできます. しかも距離計と連動. 多くのフォールディングカメラでは目測で合わせるのに対し, こちらのほうがずっと正確です.

 ボク個人としてはこれだけの機能があれば, 一応カメラとしてはもうOKです. 露出計とかAFとかはもちろん付いていませんが, 露出はiPhoneのアプリを使えばいいし(たぶんこっちのほうが正確), 後述の通りじっくりと撮りたいときにAFは不要です.

あえてフイルムカメラを手に

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 僕の場合, デジタルで撮影するときには必ずRAWで撮影し, 撮影後はLightroomでひとつひとつレタッチしていきます. レンズの歪み補正やホワイトバランスの補正, 微妙な構図の修正など… LightroomPhotoshopは便利ですし, より完璧を求めるためにレタッチを行うことは決して非難されることではないですが, Lightroomで完ぺきを求めることに重きを置きすぎているなと思うのも事実です.

 そこで, (中判に限らず)フイルムカメラを使うと, 自然と撮影時にいろんなことを考えて撮影するようになる気がします. 露出はどれくらいがいいかなとか, 構図はこうするべきかなとか. 一度に撮影できる枚数が限られているので被写体選びもいい意味で慎重になります.

 デジタルしか使っていない人には, 少しハードルが高いかもしれませんが, なんか最近撮影するのに疲れてきたな… と思っている方におすすめです.

Mamiya 6 Automatについて

 Mamiya 6シリーズについては戦前から製造されており, 僕の「Mamiya 6 Automat」は1955年発売と比較的後期のモデルにあたります.

レンズ, シャッター

 レンズはOlympus製「D.Zuiko F.C. 1:3.5 f=7.5cm」. 中判は80mmが標準レンズと聞きますから, 若干広角よりですね. 絞りはF22まで絞り込むことができます. 日中の撮影には有利です.

 Zuikoは経年劣化でレンズが白濁しやすいとのことですが, 現時点では見受けられません.

 シャッターはSEIKOSHA-MX. 時計で有名な精工舎製です. そういえばOlympus 35DCというコンパクトカメラにもSEIKOのシャッターが付いていました.

 シャッターチャージは巻き上げと同時に行われますが, 手動で行うこともできます.

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 シャッターチャージは「A」のレバーを「C」の位置まで動かすことによって行えます. すると, 「B」の金具が「C」の位置に止まり, これでシャッターチャージは完了です. フイルム巻き上げをせずにシャッタースピードのみを繰り返せば多重露光もできます.

 最高速は1/500ですが, いわゆる大陸系列を採用しており, 「B, 1, ½, 1/5, 1/20, 1/25, 1/50, 1/100, 1/250, 1/500」という具合です. 特に露出計を使うときには注意が必要です.

 シンクロ接点はM, F, Xの三種があります.

フイルム送り

 Mamiya 6 Automatにも前期型と後期型があり, 僕のは前期型でした. 前期型の場合, フイルム装填はいわゆる「スタートマーク方式」のようです. 実際フイルムのスタートマークとボディ内の, 白い点をあわせてから蓋を閉じて, あとは適当に巻き上げるだけで自動的に1枚目まで送られます.

 この時, 蛇腹を開いているとシャッターチャージも同時に行われてしまいます. フイルム装填は家でやるよ〜という方には, シャッターチャージまで行われてしまうと大変不便ですので, 蛇腹を閉じた状態でフイルム装填を行ってください. こうすると1枚目のところまで巻き上げられてもシャッターチャージはされていません. 撮影するときになってから手動でシャッターチャージをすればいいのです.

 ボディ背面には赤窓があります. どうやらフイルムが中には行っているか否かを確認するためにあるようです.

 バックフォーカシング機構のために, ボディ内のフイルムを押さえる圧板が特殊です. 普通は背面の扉部分にくっついているものですが, この機種では圧板を取り外せるようになっています. 中古で購入するときにはちゃんと圧板が付属しているかどうかもチェックしておいたほうがいいですね.

ケース

 ストラップをつけるための金具が, カメラ本体にはありません. そのため, ストラップをつけるためには専用のケースを用意する必要があります. 僕が購入したときにはケースは付属しませんでした. 別の店員さんが店の奥にあるかもしれない, と, 探してくれましたが, 結局見つからず…

 ストラップがないと意外と大変です. 調べてみると革を加工して, DIYで作っている人もいましたし, 三脚穴に取り付けるタイプを使用している方もいました.

 革をDIYする技術はありあせんし, 三脚穴に取り付けるタイプは怖くて使えません. なんとかならないかなぁ…