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写真部の人間 Neue

写真部の人間

最近密かにハマっている"多重露光"で, 表現力は豊かになる

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 こんにちは. 先日高校の時からの友人と話をする機会があって, そのときに

「いくらキレイな風景とかを撮っても, 結局は機材とか腕前とかが良い年配の人とかプロの人とかのほうがフォトコンでは有利なんだよね. だから僕たちはアイデアで勝負しないと……」

みたいな流れになりました. そこで, 今回はそういう写真の正道からはちょっと外れた, 人とは違う写真を撮りたい人におすすめな多重露光というテクニックをご紹介したいと思います.

多重露光とは

 簡単に言ってしまえば"2枚以上の写真を重ね合わせた写真"のことです. フイルムカメラの頃には一度撮影(露光)したフイルムのコマで, わざともう一度露光させて, 2つの写真を合成していました(引き伸ばし時にする方法もありますが…).

 デジタルカメラではカメラの機能(主に中~高級機に搭載)を使うか, PC上の画像編集ソフト(Photoshopなど)を利用するかします. 僕のD7000やX20にも多重露光機能はありますが, 機能が少なくて使いにくいので普通はPCで行います.

やってみた

 今回やってみた, 上の写真の場合はフイルムカメラと英字新聞(NewYorkTimes)を重ね合わせたものです. 多重露光で撮影された写真をFlickerなどで検索すると, 大抵は幻想的な雰囲気の写真なのですが, ハイコントラストなモノクロームで撮影すると, ノスタルジックさを残したまま真面目(?)な表現ができると思います.

 この写真は以下の2枚の写真を, Paint.netで多重露出処理したものです. それぞれ左が撮影直後, 右がLightroomで黒白・ハイコントラストに処理したものです.

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 フイルムカメラはOLYMPUSの35DC, 英字新聞はNewYorkTimesで, 駅のキヨスクなどで手に入ります. それっぽい記事ならなんでも良いのですが, 政治関連の記事やテクノロジー関連の記事だと明らかに浮きますので気をつけてください.

 両方共にX20のマクロモードで撮影しました. 可能ならマクロ対応のレンズで撮影して, 画面いっぱいに被写体を写すことをおすすめします. 多重露光の場合は周囲がスカスカだとうまくいきません.

Lightroomでレタッチ, 書き出し

 Lightroomで写真をある程度レタッチしておきます. 黒白にするならこの時点で行っておいたほうが楽です.

Paint.netで読み込む

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 Paint.netで書き出したファイルを読み込みます. この時, 1枚目は普通に開いて, 2枚目はレイヤーとして読み込んでください.

色を反転する

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 この写真の場合, 英字新聞はそのままよりも, 反転処理して黒バックに白文字の方がきれいなので, 英字新聞側のレイヤーで色の反転を行いました.

上(英字新聞)の写真の描画モードを変更

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 レイヤーのプロパティを開き, ブレンドのモードをいじります. 一般的には焼き込みとか明るくとかですが, 今回はスクリーンを選択しました. 他にもいろいろな設定が用意されているので, 実際にいろいろ試してみてください.

写真の位置を微調整

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 英字新聞側を回転・拡大して, 位置を微調整しました. 必要がなければやらなくてもいいです.

書き出し

 最後に書き出し(JpegTiffで保存)して, またLightroomに放り込めばOKです. Photoshopの場合は保存するだけで自動的にLightroomに登録してくれます.

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 こんな感じです. 残念ながらLightroom自体には多重露出の機能はないので, 特にパソコン操作が苦手な人には少し難しい作業が多いかと思いますが, 基本的な機能だけならカメラ内の多重露光機能で事足りるかもしれません. あと, OLYMPUSのPENシリーズには本格的な多重露光のメニューがあるようです.

 写真展でいろいろな作品を観ていても, 多重露光を使った写真はあまり多くないような気がします. 多少ハードルが高いのと, 撮影時に色や明るさ, 構図に気を使わないと結果意味不明な写真になりやすいこと, そもそも多重露光は邪道と考えている人が多いのかもしれませんが, うまく使いこなせば1枚の写真では表現できないような, 表現力豊かな写真になると思いますから, 是非一度試してみてください.