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どれが一番好み? 3:2以外にもある写真のアスペクト比5選

突然ですが, みなさんは写真のアスペクト比(横縦比)を気にしたことがありますか. フイルムカメラの場合はアスペクト比はカメラによって決まってしまいますが(一部変更可能なものもあります), デジタルカメラの場合はカメラの設定で変更できる機種も少なくありませんし, 撮影後にPhotoshopなりLightroomなりで簡単にアスペクト比を変更できますから, 一度, いつもとは違うアスペクト比を試してみてはいかがですか.

今回は写真のアスペクト比の中でも特にポピュラーな5つをまとめてみました.

3:2

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まずは, おそらくアスペクト比の王道(?)でもある3:2から. 別名"ライカ判"とも呼ばれます.

ライカ判という名前からわかるように, フイルムカメラの時代からあるアスペクト比です. デジタルカメラが誕生してからも, “多くのユーザーに親しまれているから"という理由で, NikonCanonデジタル一眼レフで撮影される写真もこの3:2になっています.

いわゆる黄金比(約1:1.6)に近く, どのような場面でも安定した構図を作ることができ, 遠近感や立体感を演出し易い構図でもあります. また, 縦に構えて撮影しても安定します. 本屋で売っている構図の手本的な本でも, “アスペクト比は3:2"という前提で書かれているものが多めで, 3分割構図が最も効果的なのもこれ.

一方で, 四切や六切, 全紙などにプリントするとガッツリトリミングされてしまうのが残念. 撮影時・レタッチ後にパーフェクトな構図であっても, プリントアウト時に修正しないといけないのでは意味がありません.

4:3

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次にポピュラーなのはこの4:3. 3:2と比較してすこし窮屈な印象.

もともと4:3と言うのはアナログテレビのアスペクト比で, コンパクトデジタルカメラに多く採用されています. また, 近年ではiPhoneXperiaなどのスマートフォンのカメラでも採用されていますし, “マイクロフォーサーズ"のセンサーも4:3なので, これを採用するミラーレス(=Olympus, Panasonic)もそう, 実は僕が使っているFujifilmのX20も4:3のセンサーです.

上述の通りコンデジスマホで普及しているアスペクト比のためか, ネット上で見つける画像の多くは4:3のアスペクト比になっていますし, 個人的にもパソコンと相性が良いとおもいます. また, 四切などの印画紙アスペクト比がほとんど同じなので, プリント時もトリミングが最小限で済みます.

3:2よりもすこし狭いので, スナップなどで使っていると結構窮屈な印象. 風景写真にも向きません. また, 意外と気づきにくいのですが, 縦に構えるとけっこう上下方向に狭い.

また, 図らずしも中判の645(セミ判)と同じアスペクト比です.

16:9

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写真のアスペクト比というよりもテレビのHD放送のアスペクト比として有名. ここ数年のPCのディスプレイもほとんど16:9.

どうやら人間の視界に最も近いアスペクト比だそうで, 風景写真などには向いている!のかもしれませんが, このアスペクト比に相当する大きめの印画紙というのを聞いたことがない(L判程度ならいくつかある)ので, あんまりお勧めできません. 写真はデジタルで楽しむという人には関係ないかもしれませんが.

また, 横構図ならワイド感を演出するのに一役買ってくれますが, 縦構図で撮影するとたいへんマヌケな構図になりがちなので注意が必要. 僕が使ってるXperiaのカメラ設定も, 確か最初は16:9のアスペクト比が設定されていました.

5:4(4:5)

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このアスペクト比は"シノゴ(4x5)“とか"エイトバイテン(8x10)"で, 大判カメラのアスペクト比として知られています. 上に上げた4:3よりもさらに正方形に近いアスペクト比です.

(大判の世界以外では)他のアスペクト比に比べてそれほどポピュラーではないので, 新鮮な感じがします. 個人的には構図を深く考えずにとっさに撮影したスナップと相性が良い気もしました.

また, 3:2に比べると3分割構図や黄金比構図などの効果が弱くなるようで, 3分割のライン・交差点上に被写体を置いても期待したほど安定感を得ることができなくなり, 真剣に構図を考えて撮影しようとすると結構難しかったり.

1:1

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最後は二眼レフポラロイドカメラ, そこからヒントを得た(であろう)Instagramで有名な1:1, 正方形です.

1:1というアスペクト比3分割構図や黄金比構図が通用しない場合が多く, 結構難しいのです. 逆に, 自分が写したいものをそのまま, なんの細工もせずに日の丸構図で置いてしまうというのが正解のようです.

1:1の画像を通常の印画紙にプリントしようとすると大きくトリミングする必要があり, それでは完全に1:1で撮影したメリットが無くなってしまいますが, カメラのキタムラでは「ましかく」という用紙で注文すればそのままのアスペクト比で受け取ることができうようです.


写真というと, 技術的には構図や露出と言った部分に注意を払うものですが, 一度写真のアスペクト比にも注意を払ってみてはいかがですか. ライブラリにある, いままでは凡作だと思っていた作品もがお気に入りの一枚になるかもしれません.