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写真部の人間

晴れの日が一番? 写真を撮るのに一番向いてる天気は何?

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休日に郊外に出かけたりキャンプ・バーベキューをしたりするなら当然晴れてる日が一番なんですが, 写真を撮るのに一番向いてる天気は, 必ずしも"晴れてる日"とは限りません.

もちろんすべてがダメというわけではないですが, “晴れた日がダメ"な理由をいくつか挙げてみました.

晴れてる日は明るすぎる

人間の目はたいへんよくできているので, 違いがよくわからないかもしれませんが, 建物の外, つまり直射日光が当たる場所というのは, ものすごい明るい場所なんです(太陽の光が明るいから). 一方で部屋の中(蛍光灯や窓から入ってくる光くらいしか当たらない場所)というのは, たいへん暗い場所です.

カメラで写真を撮るとき, “絞り"と"シャッタースピード"をうまく制御して, カメラに入ってくる光を制御します. 晴れた日の屋外, つまりものすごい明るい環境で写真を撮ろうとすると, あまりに明るすぎて自由に"絞り"と"シャッタースピード"を決められないことがよくあります.

例えば, “晴れた日の屋外で, ポートレート(人物写真)を撮る"とします. その時, 背景はできるだけボカしたほうがいいので, 絞りはF2.0にします. すると, 次に決めなければいけないのはシャッタースピードですが,

  • 外があまりにも明るい
  • 絞りがF2.0とかなり小さい(=たくさんの光が入ってくる)

ということで, シャッタースピードは速いものを選ばなくてはなりませんね. 一般的なデジタル一眼レフは"1/8000"ぐらいの高速なシャッタースピードを選ぶことができますが, EOS Kissのようなエントリーモデルだと"1/4000", また古いフイルム一眼レフなどでは"1/1000"ぐらいまでしか高速なものは選ぶことができません.

“1/4000"や"1/1000"ではシャッタースピードが振り切れてしまいますし, "1/8000"でも振り切れてしまうことはあります. ISO感度を自由に変更できないフイルムカメラの場合はなおさら深刻な問題です.

つまり, 場合によっては“小さいF値で背景をぼかした写真を撮れない”ということが起きてしまいます. 曇りの日であればそこまで明るくないので, F値を小さくしてもシャッタースピードは"1/1000"程度で済むのですが.

顔に影ができる

カンカンに晴れた日, それも太陽が頭の真上に来る11時から14時ごろに人の顔を撮ろうとすると, 顔(特に髪や目の下部分)に濃い影ができてしまうことがあります. 場合によってはそれがいいアクセントとなることもありますが, たいていの場合顔に影ができるのは避けたいところですよね(もちろんレフ板を使えば軽減することは可能ですが).

曇りの日であれば顔に影ができることはありません.

建物にも影ができる(逆光)

建物にも当然濃い影ができてしまいます. 建物がメーンの被写体でない場合はそこまで重要ではないのですが, 建物がメーンの被写体で, しかも建物の向こう側に太陽がある場合, 思いっきり逆光となってしまいます.

逆光となれば当然露出補正で"建物がちょうどいい明るさになるように補正"するんですが, そうすると空が白トビしてしまいます. また, 建物全体に影ができなくても, その建物に飛び出ているような部分がある場合はその下に部分的な影が生じてしまいます.

バックが明るすぎる

例えば日陰に咲く一輪の白い花をアップで撮ることにします.

これは人間の習性なんですが, 写真の中で明るい部位があると, 観た人はまずそこに注目してしまうらしいのです. つまり, 一番見てほしいものを少し明るめにして, それ以外の背景は暗めにしておくと, 観る人に対して自分の思いをより伝えることができるんです.

白い花を撮った写真の, そのバックが明るすぎると, その写真を見る人はみんな明るいバックのほうを注目してしまいます. ですからバックはできるだけ暗くしたいものです. 晴れた日に撮ろうとすると, 空や日光がギラギラと反射したものがバックに来ることが多く, 構図をより考える必要があります.

つまり, 曇りがいろいろ都合がいい

要するに, 曇りの日に写真を撮れば雲によって日光が和らぎ, オールマイティな環境を作ってくれます. もちろん晴れた日にはギラギラとした写真やクッキリと影を落とした建物を撮ることができるのでそれはそれでいいのですが, たまには曇りの日のような中途半端な天気の日にお出かけしてみませんか.